歯周病と糖尿病の関係(生活習慣病:高血圧、動脈硬化、高脂血症)
高血糖による体の免疫低下
高血糖が免疫に及ぼす影響
- 白血球機能の低下
白血球(好中球)には感染した細菌やウィルスを取り囲んで壊す働きがあります。しかし、血糖値が高い人の場合は、ウィルスを壊す機能が弱まります。 - 血流の流れが悪いことでの機能低下
糖尿病では、全身の細かい血管や神経を障害する合併症が生じます。毛細血管の血流障害がおきると、全身に十分な酸素が行き渡らなくなります。その結果として組織の酸性化が進み各臓器の機能が悪くなったり、白血球の働きが弱まって感染症に対する免疫抵抗力が低下してしまいます。
「TNF-α(腫瘍壊死因子)」について
腫瘍壊死因子(TNF:Tumor Necrosis Factor)は、腫瘍細胞を壊死させる作用のある物質として発見されたサイトカインです。
その中で炎症性サイトカインの一つであるTNF-αは、血糖を低下させるインスリンの働きに抵抗性をもたらせる作用に関わっています。
つまり、糖尿病患者に歯周病による慢性炎症が起きると、炎症病巣から産生されるTNF-αによりインスリン抵抗性が強まり血糖コントロールが悪くなってしまうのです。
歯周病予防で体全体の健康を
炎症性サイトカインの一つ「TNF-α」はインスリンの働きを妨げます。
そのため、高血糖状態が続いてしまい、血糖コントロールが不良になります。
糖尿病の予防や治療のためにも、定期的な歯周病チェックを受けるようにしましょう!